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高血圧

高血圧は国民病

血圧は加齢とともに上昇しますが、現在、中高年世代の10人に3~4人が高血圧といわれています。高血圧は早ければ30歳代から起こりはじめますが、40歳代になると急増します。日本の高血圧患者数は推定4,000万人以上と推計される最も患者数の多い病気といわれ、まさに国民病ともいえるでしょう。

中高年の方に多くみられる特徴は、収縮期血圧、つまり上の血圧が高いことです。「人は血管から老いる」といわれていますが、これは加齢にともない動脈硬化が進行し、血管が弾力を失うのが主な原因です。

心臓は収縮と拡張を繰り返していますが、動脈がしなやかさを失い硬くなると、血液を送り出すために圧力を強くしなければなりません。そのため、収縮期血圧が上がってしまうことになります。

高血圧の危険因子

多くの高血圧患者が該当するのが「本態性高血圧」と呼ばれるものです。特定の原因が分からないものをいい、遺伝的な因子や生活習慣などの環境因子など、様々な因子が関わり合って血圧が上がると考えられています。危険因子としては遺伝的体質、肥満、喫煙、飲酒、過剰な塩分摂取、精神的ストレス、自律神経の調節異常などが考えられ、これらが相互に関係して血圧を上げるといわれています。

特に肥満の人に高血圧患者が多く、肥満でない人に比べて頻度は2~3倍も高くなります。肥満が高血圧を引き起こす原因として、肥満により交感神経機能が亢進する、過食により塩分摂取が増加することなどが指摘されています。そして何よりも、肥満により全身に送り出す血液量がさらに必要になるわけですから、心拍出量の増大や血管抵抗が上昇し血圧が上がることになります。

日頃から血圧管理を

心臓は平均して1分間に約70回収縮しています。1日に換算すると約10万回も収縮していることになります。血圧はその時々の収縮でも変化があり、しかも早朝や深夜、環境などの外的要因によって大きく変動します。血圧の正常な人でも、1日の血圧は大きく変動し、多くの場合、起床時から昼にかけて血圧は最も高くなり、午後3時頃に最も低くなります。しかし、午後の活動が活発になる人は、血圧が高くなるピークは午後に移動します。

また、少し緊張した状態で病院の血圧測定を受けたときには、高血圧症と診断されることも少なくありません。これを「白衣性高血圧」といいます。

このように、生活習慣や高血圧患者の個々の状態により血圧の1日の変動リズムが大きく異なることもありますので、日頃から家庭用自動血圧計で毎日決まった時間に測定し、メモなどに記録することで自分の血圧値を正しく把握しておくことが大切です。

Dr.池田義雄 健康長寿のための肥満・糖尿病セルフコントロール 健康ダイヤルとは 無料プレゼント 主な生活習慣病 予防・改善 リンク集