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知らず知らずのうちにストレスが蓄積して心身が極度に疲れ切ってしまうと、回復するまでに時間が掛かったり、元気な頃の状態に完全に戻すことが困難になってしまいます。そこで、日常生活の中に次の「R」を取り入れて、上手にストレスを解消しましょう。
①レスト(Rest)
休息・休養・睡眠-。休息を心掛け、オンとオフの切り替えをすることが重要です。時には家でゴロゴロしたり、今日は何もしないと決めて過ごすことも良い休息になります。
②レクリエーション(Recreation)
運動・趣味・娯楽-。適度な運動をすることや、趣味活動などに打ち込むことは、ストレスの解消に役立ちます。気晴らしになる運動や趣味によって、ストレスから意識を逸らすようにしましょう。
③ルラックス(Relax)
ストレッチ・瞑想・音楽・アロマ-。呼吸を整えたり、筋肉の緊張を解く、心地良いと感じる音楽やアロマで気分を落ち着かせるなど、リラックスする時間を意識して作るようにしましょう。
④リレーション(Relation)
繋がり・関わり合い-。ストレスを感じたら、家族や友人に相談すると良いでしょう。直接会うことが難しい状況でも、電話やメール、手紙などで人との繋がりを持つことで安心感が得られます。また、ストレスや不安に思っていることは、誰かに話すことで状況や感情が整理され、それ自体がストレスの緩和に有効であることが分かっています。
これらの「R」は、毎日続けられるものであることが大切です。ここが晴れると感じるカードをたくさん持ち、「ストレスはその日のうちに対処する」、「ストレスや不安はできるだけ小さいうちに解消する」ようにしましよう。
また、ストレスは生活環境の変化といった外的要因だけでなく、自らの考えから生まれ、増幅するケースもあります。特にストレスを溜め込みやすい人が陥りがちな考え方として「認知の歪み」(「推論の誤り」とも呼ばれます)があります。認知の歪みとは、同じ出来事に遭遇した際に、極端に歪んだ捉え方をしてしまうことで、イライラしたり、ネガティブなものになることを指します。
出来事や物事に対して次のような思考パターンがあると感じている人は、思考転換のコツを掴んで、自分の考え方からストレスが生じないようにしましょう。
【0か100か思考】
全ての物事を白か黒か、0か100かではっきりさせないと納得することができないという考え方です。完璧主義的な思考が強過ぎると、他者のちょっとした失敗でその人の全てがダメだと判断してしまいます。また、自分の行動に対する自己評価も同様に、満足できることが少なくなったり、過度に自分を追い込んでしまう傾向があります。
物事や人に完璧ということはありません。「不完全でも良い」、「ありのままの自分で良い」といったように、完璧ではなくても70点、80点でも十分という考え方に切り替えましょう。
【過度の一般化】
良くない出来事が1回起きたら、それがいつも起こるかのように思い込んでしまう考え方です。
良くない出来事は「たまたま起きただけだ」、「いつもではない」と冷静に見ることが大切です。
【心のフィルター】
全体の中の1つの良くない事だけにこだわり、そればかりくよくよ考え、悪い事ばかりに目が向いてしまう状態です。
人生には良い事も悪い事も両方起こります。視野が狭くならないように、良い事に視点を移すようにしましょう。
【マイナス思考】
マイナス思考とは、プラスの経験をマイナスにすり替えてしまう考え方のことです。成功した事を「偶然だ」、「まぐれだ」と考えがちな人は要注意です。
成功したこ事があれば、それは努力の結果であると客観的に捉え、素直に喜ぶようにする習慣を身に付けましょう。
【結論の飛躍】
根拠もないのに、悲観的な結論を出してしまう考え方です。そっけない態度をされると「嫌われている」と思い込む、先を考えた時に「事態は悪くなる」などと決めつけてしまうタイプです。
根拠がないのであれば、良い結論を想像することも自由です。起きていない出来事に対しては、プラスのイメージを持つようにしましょう。
【拡大解釈と過少評価】
自分の小さな失敗を過大に考え、成功を過少に評価してしまう考え方です。
小さな失敗で全てが台無しになると考えず、失敗を多く経験した方が後々に役立つという視点を持ちましょう。
【感情的な決めつけ】
「気分が悪いので今日は何もできない」、「こんなに不安なのだから失敗するに違いない」といったように、感情を根拠に物事を決めつけてしまうことです。
気分や感情は一過性の事が多く、長い間続くわけではありません。行動することで気分が変わることもあります。
【すべき思考】
「~すべき」、「~であるべきだ」といったように、常に高い理想像を自分や他者に要求する考え方です。
自分を含め、全ての人が自分の理想や期待通りに行動するとは限らないということを受け入れましょう。
【個人化】
良くない事が起こると、自分に責任がない場合でも「このような結果になってしまったのは自分のせいだ」と思い込んでしまう考え方です。
私たちは、他者に対して「影響」を与えることはできても、「操作」することはできません。何でも自分に関連付けることはやめましょう。